日々の小さな徒然を書き留めています。

街角の小さな宝物

2017/03/18
 
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訓練校へは、いつもお弁当と紅茶を作って持っていく。

紅茶はレモンと砂糖を入れて、350CC程。

耐熱用のポットだが、昼ごろにはすっかり冷めてしまう。

それでも、喉を潤す飲み物が、手元にあるというのはいいものだ。

 

そんな私が、今日はポットを持たずに出かけた。

ある、目的があった

昼休み、訓練校の近くの小さな喫茶店に行きたかったからだ。

駅と逆の方向へいくと、年配のご夫婦だけで営んでいる喫茶店があるという話を耳にしていた。

そこでは、サイフォンで入れたコーヒーが美味しいとの事。

 

駅側へ向えば、ドトールやスタバ等、コーヒーの飲める所は沢山あり、

にぎわっているのは承知していたが、そんなところへわざわざ行くのは・・・。

なんと言っても、実技演習の毎日。

駅前まで上下ジャージという勇ましいいでたちの上に、

さっと、ジャンバーを羽織ってだけだと勇気がいる。

 

教えてもらった店は、訓練校から歩いて数分の場所にあり、

テーブル席が3つ、カウンターが5席ほどのこじんまりとした空間だった。

余計なもののないあっさりとしたもので、店に入った瞬間に

「あっ、いいなあ」。

 

ゆっくりと店内を見渡し、3つあるテーブル席の1つに座ってコーヒーを注文した。

 早速、アルコールランプに火がつけられ、斜めに傾けられたロートの中には

既に、コーヒーが丸く収まっていた。

程なくしてお湯がプツプツ・・・

ロートの中にひゅーっと吸い上げられていく。

コーヒーを作ってくれているのは、70代後半の女性の方だ。

当たり前だが、とても器用にクルクルと粉と混ぜ合わせる。

小さな店内にコーヒーのいい香りが漂う。

なんだかうっとりしてしまう。

至福のひと時だ。

 

白い器のへりを軽く波立たせて、コーヒーが運ばれてきた。

正直にいうと、普段はインスタントオンリーでコーヒーの深い味わいとは、

余り縁がない。

コーヒーの美味しさを知っているかと問われると、否と答えて間違いないだろう。

 

が、コーヒーの香りは、ほんとに大好き。

年輪のはいった手で入れてもらえる暖かなコーヒーをお伴に、贅沢な時間を過ごした。

45分間のプラネタリウムでも見ていた気分で。

 

会計をしている時に、胸についた大きなゼッケンを見て

「学生さん?」

と問われ。

「はい、頭カチコチの訓練校生です」

というと、

「頑張ってね」

と励まされた。

 

後ろ手にドアを閉め、外に出ると街の景色が心なしか鮮やかに写った。

素敵な宝物を見つけた。

 

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