おくびょうもの

      2017/03/18

 

昨日はぴくりとも動かなかった窓の外の木々が、今日はわっさわさとゆれていた。

島で迎える4日目の朝だ。

どうやら強い東風が吹いているらしい。

 

母は車椅子生活だ。

いつもは弟のお嫁さんが、母親の世話をしてくれている。

その彼女が持病の治療の為に入院したので、

その間のピンチヒッターとして、わたしが一週間ほど母親の面倒を看ることになった。

就職前に一度母親の元に帰省したいと考えていたし、

お嫁さんの調子が悪いのならと、滞在期間を少し延ばすことにしたのだ。

で、今日も島にいる。

 

わたしは、朝晩の食事の世話とトイレ介助等身のまわりの世話をしている。

母親は、昼間はディサービスに出かける。

一時期は、あんなに嫌がっていたディサービスだが、

今では、友達も出来て結構楽しそうだ。

世話をしてくれる介護師さんも皆親切だという。

 

家族以外に人と触れ合う機会は、年齢が行けば行くほど少なくなっていくのは、

母親も例外ではなく、田舎だからといって特別恵まれているわけでもない。

そういった意味では、ディサービスに馴染んでいく母親をほんとに良かったと思う。

 

毎朝毎夕、一応介護初任者研修終了資格を持つ身として、

送迎してくれる介護師さんの仕事ぶりを熱心に観察する。

昨年、母親の面倒を看ていたころとは、また違った目線で。

来月から介護のプロとして現場で働くのだから。

うん、

やっぱり上手に誘導してくれるよね。流石だ。

大事にしてくれているのがよく伝わってくる。

わたしもこんな介護師にならなくては、いやなりたい。

がんばらなくちゃと思いつつも、不安があるのも事実。

 

それにしてもよく晴れている。

明日はどんな風が吹くか誰も知らないのに毎日はきちんと過ぎ、

そして明日は無条件にやってくる。

その時間の波に乗らなければいけないのに、不確かな未来におののく臆病な自分もいた。

 

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