日々の小さな徒然を書き留めています。

退職をさりげなくささやく夫

 
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夫は、昨年母親を亡くした。

父親は30年前に他界している。

それを機に、父親の代わりにおれがおふくろを守るんだという気持ちが強かったという。

確かに、50代初めから一人暮らしだった母親にマメに電話をしたり、

時間をつくって実家へ出向いたりしていた。

小さい子供を連れて義母宅へは月いちのペースで泊りがけで行っていた。

 

うちの子達は、どの子もとにかくよく泣いた。

それが毎月繰り返された。

夫の実家宅での夜泣きには相当困らされたものだ。

 

 

そんな中でも、たまにだが夫はカラオケ好きの母親と二人ででかけた。

いまでこそカラオケは個室があって、家族で楽しんだりもあるだろうが、

20数年前は夜の世界に赤子を連れて行くなんてもってのほか、

と堅物のわたしは思っていた。

一応「○○さん(わたしの名)も行こう」とか誘ってくれたが、行けるわけがない。

顔で笑って心でいじけて・・・。

それぐらい仲が良い母子で、わたしは、時々やきもちを妬いたものだ。

今となってはもう笑い話だ。

 

そんな最愛の母親を亡くした後、夫の心にはぽっかりと穴があいたのは間違いなく、

母親を自分が支えなきゃという思いも必要なくなった。

40年近くも大黒柱としてまじめに働き、母親を支え家族を養うという責任は充分に果たした。

心からそう思う。

 

だからだろうか。

最近、夫は退職の話をちらちらするようになった。

時には冗談交じりであったり、時には真剣に、

定年満了ではなく、今すぐにとか何とか・・・

 

子供達は成人しそれなりに自立して家を出、母親は他界。

夫が無職になったからといって誰かが即路頭に迷う心配もなく。

多趣味故に自由になる時間を欲し、しがらみとなる仕事を取り払いたいと。

ちらつくのは早期退職だったりするのも当然かなと思ったりする。

 

「いいんじゃない。つつましく暮らせばなんとかなると思うよ」

わたしはそう答える。

 

一年やそこら早めに退職したとしても、大きなデメリットがなければそれもありだ。

24時間365日拘束なしの開放感を夫は知らない。

それをほんの少し早めに与えてもらうのは、大げさなことでもないような気がするのだ。

ついでに言えば、開放感を手にした夫の感情はどんな形や色を帯びていくのか、

わたし達夫婦がどんな風に変わるのか、かなり興味がある。

 

 

どっちにしろ、夫の出す結論に意を唱えるつもりは全くない。

 

 

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