7月、湿った南風吹く

連絡を取り合っている中で一番長い付き合いの友達に会った。

デバ地下のとある場所で。

ワンコインで食事を済ませることがが出来るので私たち2人はお気に入りだ。

食後は、落ち着いた喫茶店に移動して、コーヒーを飲みおしゃべりをするのが定番。

彼女に会ったのは2ヶ月ぶりだ。

 

会った途端に、「痩せたんじゃない」と言われた。

全く持ってその通り。

夏場になると体重減少傾向はいつもの事だが、加えて仕事のハードさなんかも加わって

益々棒切れで骨っぽい体形になってしまっている。

 

体重が減ると軽快に動ける気がするから良しとしたいが、自分よりも重い高齢者を介護するには

かなりの力が必要で、筋肉のないか細い両腕だと不安このうえない。

わたしの場合体形をカバーできるだけの介護術もまだまだなので課題だらけだ。

 

友達いわく。

「苦労しているんじゃない。」

「大変なんでしょ。スーパーに戻ってきなさいよ」

長年スーパーに勤めている彼女だからの言葉に苦笑してしまった。

 

なんだかんだと言いながらも一番長く付き合っている友人だ。

もうこうなるとお互いのいい時も悪い時も知っている。

傷の舐めあいのような時期を経て、年齢を重ねるうちに程よい距離感で付き合えるのを

今更ながらいいなあと思った。

いつの間にか連絡が途絶える知人も居るわけだが、そうなるのもそれなりの理由があり、

こうやって繋がっていくのもまたそれなりの理由が存在する。

 

けだるく暑さを引きずる夕方、

父親の夢を見たからか、母親の声を聞きたくて電話をかけた。

こちらの暑さとはまた違った南国の空が電話の向こうにはひろがっているのだろう。

湿った南風が母の声と一緒に耳に届いた。

いよいよ夏だ・・・。

 

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