さよなら宣言
2018/04/12

家族以外に、特に接点がない今のわたし。
職場での仲良しは、辞めてしまえば「またね」と言いつつ遠のいていく。
仕事していると、休日の時間の貴重さを知っているし、
縁があれば、また何らかの形で復活もあるだろう。
でも、最近、数少ない知人のひとりと距離を置いた。
電話で1時間2時間延々と愚痴と自慢を聞かされるのが、嫌になって・・・
「あなた、少しはわたしのこと気にしたり心配したりするの?」
と聞いてみたいものだと思いはじめたからだ。
いまさらのいまさらだが。
彼女も離婚歴がありいわゆるバツ一だ。
わたしとは離婚友だと言っていた。
40代後半で大学生の息子さんの卒業を待って離婚したらしい。
今でも息子さんと二人暮らしだ。
元旦那さんは、超一流企業に勤めているようで、
年収が軽く1000万円を超えていると自慢していた。
離婚して、2000万円近くの現金を財産分与としてもらったという。
さらには、年金分割は5割、退職金がでたらまた追加予定だとも。
離婚してもお金に苦労はしないようになっているのを、当時は羨ましく思ったものだ。
関西を離れている時は、たまに思い出したように連絡があり、
付かず離れずの距離感を保っていた。
それぐらいがちょうどよかったのかもしれない。
こちらに戻って来た頃から頻繁に連絡しあうようになった。
ある日、一人暮らしを始めたばかりのわたしの部屋へ彼女が遊びに来た。
がらんとした部屋をみて彼女が何を思ったのかわからない。
ただ、
「お金の貸し借りは絶対にしないよ。人間関係が壊れるから」
「たとえ、あなたに貸してと言われても私は貸さないから言わないで」
といった言葉と
お昼用にとわたしが用意したにぎり寿司のお弁当を食べ残し、
それをビニル袋に無造作に捨てた事はいまだに思い出す。
確かにひとつ1000円もしなかったお弁当ではあったが、
わたしは奮発したつもりだった。
「捨てていい?」
と聞かれれば口をゆがめて頷くしかないじゃない。
友人を見送った後、わたしはビニル袋から捨てられた寿司を拾った。
ゴミ袋の中から食べ物を拾い上げる行為を、
誰にも見られたくないと思った自分が惨めだった。
後に聞けば、スーパーのにぎりはまずくて口に合わないそうだ。
彼女なりに無理して食べてくれたんだなと思った。
違いすぎる。
わたしはスーパーのお寿司も美味しく食べられる。
もしかしたらあの時に、わたし達の関係は壊れたのだと今は思う。
彼女は、わたしの現実をみて「この人よりはましだ」と思っていたのだろうか。
実際にそうであったけれど、
最近は、パート先の愚痴に終始して、
仕事が出来るが故に妬みを買っていると、そんな話ばかりだ。
わたしは彼女の職場を見たこともないのに、
働いている人の全てを把握できるぐらい詳しく知っていた。
もういいよ。
自分の存在が、彼女の虚栄心を満足させるためだけにあるかもしれないと思うと切ない。
たぶん、ずっと同じ調子なんだろうなあ。
だからひっそりと離れる決断をした。
特別に1匹狼を気取るわけではないけれど、
中途半端な関係は、もういらないなと思うこの頃だ。
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