何があっても何も無くても空は晴れる
2017年1月3日

年末年始の休みも今日まで。
元日の初詣以外は、ほぼ冬眠かと思われるほどに外出しなかった。
流石に今日は、少し買い物にでもと外に出た。
空は晴れてほんとに良い天気。
3が日が、こんなに気持ちよく晴れているのに、
よくぞ外にも出ずに過ごしたものだと、我ながらあほだと思った。
卵に食パンにおやつパン。
カレールー、玉ねぎ・・・今夜はカレーにするつもりだ。
買い物を入れた三角袋をぶらぶらと持ち歩き浜辺まで行った。
波打ち際に、たくさんのカモメが、群れていたのを知っていたからだ。
砂浜に腰を下ろし、菓子パンの袋を破り、砂糖をまぶしたねじりパンをちぎって
砂浜に投げた。
カモメは何十羽も群れて一生懸命に水中の餌を探している様子だった。
そのうちの何羽かは、優雅にタッチ&ゴーを繰り返している。
空に飛びあがった頃をみて、パンを投げた。
パンを見つけ、こちらへ飛んできてもらおうと目論んでいたのだが、
何度やっても知らん顔、まるで相手にされなかった。
そりゃそうだ。
海面のそこかしこにはきっと沢山の餌があって、こんな人工的なパンなど
「油っぽくて嫌い!」
そういっているんだろう。
パンを餌にカモメとおしゃべりしようなんて、
浅知恵を見透かされてしまった気がして悲しくなった。
さほど離れていない場所の、テトラポットの堤防に座り込んでおしゃべりに夢中な、
3人組の高らかな笑い声が耳に届いた。
明日から、また訓練校が始まる。
残すはあとひと月。
もう少しだ。
早く仕事に着きたい。
打ち寄せる波を追いかけながら、そんなことを思った。
波は小石やじゃりを転がして、何度も行ったり来たりしていた。
細かな飛沫になっても、ちっとも濁らずどこまでも透明で綺麗だった。