さくら、さくら、さくら・・・
2017年4月10日

アイキャッチ画像は「雪柳」記事タイトルと合いませんが・・・。
夜勤明けはお昼前だった。
時間になっても一緒に夜勤に入った現場のスタッフさんは、まだ退社できる状態ではなかった。
それだけ厳しい現実をまた垣間見た。
研修生のわたしは、定時を30分オーバーであがらせてもらった。
前日の午後4時半から翌日のお昼前までの勤務。
長かった。
が、充実していた。
人生初、夜通しの仕事を経験した。
「ありがとう」
と何度も言ってくれる人がいる。
月並みだがやっぱり嬉しい。
「頑張っていい介護師さんになりや」とも。
「はい」と元気よく返事をする。
トイレ介助をしてお年寄りに、「下手くそ、何も知らないな」と怒られることも多々あったが、
落ち込むどころか、
「ごめんなさい。勉強します」と明るく答えられる自分に驚いたりもした。
朝5時過ぎ、コンビニで買ったバターロールとインスタントのカップコーヒーを飲んだ。
それが朝ごはん、他は何も口にしていなかったので多分お腹が空いているはずだ。
駅前でドーナツと熱いコーヒーを買い椅子に座り、
どれどれ・・疲れたなあという感覚を味わってみようではないか。
そんな余裕すら湧いてきた。
夜勤明けは、テンションがハイになり意外に疲れに気が付かないという。
そういえば脈が少し早いかなあと思うほかはいたって平気だった。
それこそ一大事かもしれないが。
車窓を流れる景色は何処へ行っても
さくら、さくら、さくら・・・
桃色だ。
いつもだったら居眠りするほどの長い道中。
花見酒も無いし一緒に花を愛でる人もいないが、延々と続く花の宴に気持ちよく酔った。


