長くなりそうな梅雨のはじまり

本格的に梅雨に突入したようだ。

厚い雲の向こうに隠れたお日様がなかなかでてこない。

アスファルトの道路はいつも湿った灰色をしている。

育てている鉢に水をやるのに毎日30分かかるが、

こんなお天気だから水遣りも軒下の雨のかからない数鉢だけ。

 

玄関先にはオレンジ色のカーネーションが置いてある。

娘にもらった。

カーネーションは意外にお水大好きだ。

じゃぶじゃぶと毎日水をやっている。

カーネーションは多年草だから、上手く夏越し冬越しが出来たら

来年も花を見ることができる。

おととしもらったピンクのカーネーションも元気に花を咲かせ始めている。

こちらの花の大きさは小ぶりになったが、年々我が家に馴染んでいてのこの姿だろうなあと思うと

愛しさひとしおだ。

 

花に水をやってから出勤する。

パート先の職場へは、電車通勤だ。

コロナ下とはいえ、朝の通勤時間帯は駅もホームも電車も混んでいる。

通勤の人並みに混じってランドセルをしょった小学生をたまに目にする。

 

今朝の事。

隣に白いシャツと黒い半ズボンをはいた小学校3、4年生ぐらいの男の子が乗り合わせた。

その男の子の隣には、女の子がいて同じような白いシャツを着てランドセルをしょっていた。

二人とも可愛らしい小さなめがねをかけていた。

男の子が女の子に向かって言った。

「いける?」(大丈夫?)

女の子は小さく頷いて左足を軽くあげ膝小僧を見た。

膝小僧には擦り傷が出来ていた。

さほど大きな傷ではなかったが、女の子の細い足にすればかなり痛いだろうなあと想像できた。

女の子はめがねの奥を手でぬぐった。

 

それを見て、真横にいたわたしはつい声をかけてしまった。

「こけたの?」

男の子が頷いた。

男の子の右手は女の子の左手をぎゅっと握っていた。

男の子も顔に反対側の手をやった。

涙はでていなかったと思うが、泣きそうな気持ちだったのだろう。

「お兄ちゃんがついていながら」

と思ったのだろうか。

痛がる妹が可哀想になったのだろうかとか、

握りあった小さな手を見ながらあれこれ頭に浮かんだ。

 

「偉いね」

「強いね」

「優しいね」

小さな妹を守るお兄ちゃんを心の中で思いっきり褒めた。

何のことはない、ものの1,2分の間の出来事だったのに、長い物語を読んだ後のような余韻が残った。

電車を降りれば小雨がぱらぱら・・・

 

古い商業ビルとまではいえない建物の隅っこに育っているアマリリスが大輪の白い花を開き始めていた。

実はこのアマリリス。

昨年花開かせているのを発見してから出勤の度に観察していた。

ほったらかしにされてるようなのに、

うちのアマリリスよりもすごくりっばな葉が展開しているのを感心しながら見ていた。

昨日の朝、雨どいのようなパイプと壁の間に蕾が挟まれ、一大事だとひっぱりだしてあげたが、

残念ながらその時の後遺症で花びらは少々ねじれてしまっていた。

でも、一応咲いてくれたのでよしとしようと、

誰のものかもわからないアマリリスを勝手に愛でて喜んできた。

 

こんなわたし。

恥ずかしながら4月で60歳になった。

世間ではこれを還暦という。

 

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