一度あることは二度あった
バナナが大好きだ。
買い物に行くと必ずと言っていいほど買う。
朝一本、昼仕事から帰ってきて一本、ちょっと小腹が空いたわねえと一本。
だから、一袋なんかすぐになくなってしまう。
たまに房売りしているのをみると即効でお買い上げする。
「我が家のバナナ消費量は半端無い」
と娘が驚く。
だから、この子も買い物に行くと当たり前のようにバナナを買ってくる。
買っても買っても速攻でなくなるものだから、
ついに、この娘、あらびっくりの行動に出た。
またまた還暦誕生日の話題で申し訳ないが、4月の誕生日も近いある日。
仕事から帰ってくるとリビングのフロアーにデンと見覚えのあるダンボールがあった。
仕事先のスーパーでこれでもかというほどお目にかかるそれだ。
当然バナナがわんさと詰まっていた。
丸々としたバナナが山のように・・・・
「〇〇からお母さんへの誕生日プレゼントだと」
なんとバナナ15キログラムを箱買いしたのだ。
いやいやいや・・・
いくらバナナが好きだからと言って、15キロはちょっと買いすぎでしょうよ。
目がテンになったけれど、誕生日プレゼントと聞いてほろりとした。
実際、嬉しいし。
「ありがとう、今日から主食はバナナにするよ」
というので、その日からバナナを食べまくったけれど、15キログラムのバナナだ。
簡単には減らなかった。
娘も、得意のバナナティラミスをいつもの3倍ぐらいつくったけれど、
それでも使ったバナナは10本だけ。
ついにはバナナの熟度に負けてしまった。
冷蔵庫に入れて、家族3人で皮が黒くなったバナナを食べつくすのに2週間かかった。
その後しばらくはバナナを買うことはなかった。
5月に入り、時々買い物カゴにバナナを入り始めた。
4、5本入りの袋バナナなんか一日でまるっとなくなる。
それを目にしていた娘がぽつんと言った。
「また、注文しようかな」
まさか本気だとは思わずに聞き流していた。
気温が段々高くなって来ているし、1、2日でシュガースポットが出るし・・・
また、バナナ一箱なんてありえない。
ところが、仕事から帰ってきたある日、
リビングにまたもや見覚えのあるダンボールが。
まさかのまさか・・・
今度は、遅れちゃったけれど母の日のプレゼントだという。
娘よ。
あなたの母はバナナで出来ていると思っていまいか。
確かめるのが怖い。
今回は、早めに対策を取った。
シュガースポットが出る前に皮をむきジプロックに詰めて冷凍した。
冷凍庫はバナナだらけ。
冷凍した残りは冷蔵庫の野菜室に入れて保存中。
野菜室は黄色一色に。。
チルドもバナナをいれた。
当然肉類がはみ出すがバナナ優先。
←これで半分ぐらい。
もっとわさっと詰まっていた。
なんせ15キロだもの。
一度あることは二度あった。
しかし三度目はないだろう。