物覚の悪さよ。さてどうする62歳。
職場で新しい部署を立ち上げることになった。
ネット宅配部門だ。
ネット宅配と言えば、昨年新型コロナで家族全員ダウンした時の事だ。
当時はコロナに感染したら当事者は勿論家族も行動を厳しく規制された。
近くに住む娘が「どうする?買い物に行こうか」と応援を申し出てはくれたが、
玄関のドアに触れただけでも感染しそうな勢いの時だ。
お願いだからうちに近寄らないでと断った。
そうはいっても、体調の悪い家族四人分の食料は飲料はどうするか。
その時にお世話になったのがネット宅配だった。
パソコンでポチポチとして、翌日ポカリやゼリーヨーグルト、うどんなどの軽食が届いた。
ありがたかった。
うちのスーパーでも始めると成ると、興味津々。
それが伝わったのか、わたしの所にやってみないかと話が来た。
農産の仕事と兼用という形でだ。
早々に興味ありますと手をあげたはいいが、それからが苦労の始まりだった。
既に実施している他店での研修に始まり、それはまあまあ無難にこなした。
ところが、次から次へと新しい情報が脳内に入り込んでくると、脳がストップをかけて消化できない。
昨日覚えたつもりでも、今日は忘れている。
そもそもネット宅配のシステムが頭に入ってこない。
だからパソコンの操作がうまく出来ない。
何よりも兼業を甘く見ていた。
朝6時から青果部門の仕事の後、店が開店してから、ネット宅配に入るものだから切り替えに四苦八苦。
すでに農産の仕事で集中力を使い果たしてしまっていたのだ。
こんなはずではなかったと後悔することしかり。
ああ~
私の脳細胞はどんだけ年取っているのだろうかと、悔し涙を流す気力さえなくしてしまっていた。
しかし、引き受けた以上、簡単にリタイアできない。
赤ん坊のようになんでもすーっと吸収できるスポンジのような脳細胞を取り戻したい。
そんな、はかない夢を見て、脳細胞復活作戦を開始した。
まず、磨り減ってしまったのかもともと少なかったのかしらないが、
ワーキングメモリー成るものを鍛える必要があるようだ。
それには右脳を刺激するのが良いらしい。
そこで、ユーチューブでフラッシュカード使った、記憶力強化に励む事にした。
50の手習いならぬ60の手習い。
はたして上手くいくのかどうか。
われながら見ものである。